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ぴんなぬんma boys、映画、もろもろのハナシ。

いい日悪い日ふつうの日、いつだって韓国ドラマ「トッケビ」は最高におもしろかった

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함께 한 시간  모두 눈부셨다.
날이 좋아서, 날이 좋지 않아서, 날이 적당해서.
모든 날이 좋았다.

——一緒にいた時間のすべてが眩しかった。いい日も、よくない日も、普通の日も、すべてがいい日だった。

 

↑このセリフを読むだけでホロリときちゃうくらい、tvNの冬ドラマ「トッケビ」に鬼ハマりしておりました(トッケビだけに)。魔法の箱で英語字幕版をさがして観ていたので、なけなしの韓国語力+なけなしの英語力=ながら見なんてもってのほか!だったせいでもあるんだけど、とにかく夢中になって全16話を観終わったのが先週のこと。韓国でもトッケビシンドロームが巻き起こっていたようで。日本における逃げ恥ブームのように、諸要素が組み合わさっての結果だとは思うけど、すぐれた作品がちゃんと多くの人に届いて評価もされるというのはいいことだなぁ。

で、こんなに素晴らしいドラマが世に出たことへの感謝と敬意を表して、「トッケビ」のなにが素晴らしいのか、ということを私なりに改めて振り返ろうと思います。題してここが好きだよ「トッケビ」、よければお付き合いください。

 

ここが好きだよ「トッケビ」①演出・脚本は韓国ドラマ界の黄金コンビ

そもそもこのドラマ、放送局であるtvNの開設10周年記念作品として、相当気合を入れて作られたものなのです。たしかにそう言われて観てるとCGも結構入ってるし、無駄にカナダへ行ってみたり無駄にカーアクションを入れてみたりと、かなり大がかりな撮影もやってるんだよねー。ただでさえカツカツのスケジュールでやってるだろうに手間までかけて…(とうとう14話でCG作業が間に合わなくて、1回放送とばして総集編に差し替えたエピソードとかゾッとする。でもおかげでキム秘書のラブリー進行拝めました)

そんな中、何をおいても力を入れたであろうことがうかがえるのが制作陣。脚本:キム・ウンスク氏に演出:イ・ウンボク氏という、泣く子も黙るヒットメーカーを引っ張ってきましたよ。これまで記憶にも記録にも残る大ヒット作を連発してきたこのコンビ。個人的には「シークレットガーデン」がトッケビ以前に大ハマりしただいすきなドラマっす。脚本のキム作家が作り上げるキャラクター像は、むこうみずでいじらしくて(岡村ちゃんに観てほしいよ!)同性から見てかっこいいと思える女子と、スマートなんだけどかわいげのある男子。これ最強か。演出でしっかり役者の演技を引き出しつつ、ちょっとふざけたりするときがあるのも飽きずに観続けられる秘訣。そんな仕事っぷりが今回も遺憾なく発揮されて、ヒットメーカーの名がさらに確固たるものになったわけです。ちなみにこのコンビで手がけた前作といえば。

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ご存じ「太陽の末裔」。もうすぐ日本でパッケージが出るそうなので近いうちに観たいな~。

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なんせ白衣の天使に会えるそうなので♡意味違うけどまいっか♡

ここが好きだよトッケビ②魅力たっぷりな俳優陣

チフン先生のせいで早々に脱線してしまった。トッケビに戻って、やっぱりキャストがよかったよねーという話。特に、今回キム作家が何年もキャスティングを熱望してきたというコン・ユが、トッケビ=鬼という特殊な役柄にまぁ~ぴったりなんですってば。

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一度死んだのち「鬼」として甦り、永遠にも近い900年という時間を過ごしてきたキム・シンという男。ドラマの副題である「わびしく煌びやかな鬼」という表現がまさに彼をあらわしていて。優雅に立ち振る舞い、達観したスマートさを兼ね備えながら、人でも神でもない存在として、自身の運命に為す術もないまま、大切な人たちの死を見送り続けてきたトッケビ。コンユの出演作はドラマも映画もいくつか観てきたけど、もうこのトッケビ、適役というほかなし!ハイブランドの服も余裕で着こなすのに、少年というより完全に子どもに見える瞬間があるのがたまりません。あと冬が似合うんだよコンユは。ハイネックのセーターもかっちりしたコートも雪も全部似合う!ちくしょうめ!

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だから私はきっと『男と女』を観に行ってしまうんだ。コンユがフィンランドでモッズコート着てるんだもん。

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で、そんなトッケビの運命を唯一変えられる”トッケビの花嫁”、ウンタク役のキム・ゴウンがほんっとーに素晴らしかった!だいすき!(図らずも岡村ちゃんアゲイン)

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幼い頃に母を亡くし、叔母には厄介者扱いされ、学校に友達もいなくて…とウンタクがこれまで経験してきたことは、高校3年生という若さを考えればあまりにも悲劇的に思えてしまうけど、彼女自身はそれを受け入れて明るく聡明に生きている。そんな美しい魂にトッケビが惹かれていくのも当然のこと。

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この笑い方がかぁわいいんだぁ。ウンタク巻きに挑戦したかったけどこんなに長いマフラーを持ってなかった。残念。

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トッケビ夫婦はとにかくキュートで、愛情表現もまっすぐでかわいらしい。運命や神様のいたずらに翻弄されながらも互いを思い合うふたりの姿に、身もだえたり胸が張り裂けたり、われわれ視聴者は完全に心奪われました。

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もうひとつのラブライン、通称”ピーチカップル”も微笑ましかった。特にソニ、15話で彼女が「ある選択」をしていたことを知ってからそれまで以上にソニのことが好きになったよー。おとぼけ死神とのナンセンスなやり取りにも笑わせてもらいました。

あとドクファ役のBTOBソンジェもよかった!ソンジェ自身がお坊ちゃまくんだとか、BTOBがCUBE所属だとかは今回を機に知りました。JYP→CUBEのコースな…。

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ここが好きだよトッケビ③ファンタジー×ロマンチック×ヒューマンドラマのてんこもり

完全なる私観ですが、韓国ドラマって1話の時間も長ければ放送回数も多いので、どうしても序盤はゆっくり進んで→後半怒涛の展開!というパターンが多いような感覚があり、最初の数話を半ば我慢しながら観たりした作品も過去にはありまして。その点トッケビは最初からずんずん物語が進んでいって、「ここを引っ張ったらだれるな~」という部分もすぐさま回収していってくれた印象。キム作家さすがの手腕。あとはウンタクが頭いいからいろんなことを察してくれたね…笑 大学試験もちゃんと通る秀才だもの。そのうえ後半の追い上げも半端ないので、箱ティッシュ使い切る勢いで嗚咽を上げた回も一度ならず。とても幸せに終わった!とほっこりしながら次回予告観たらみんながめちゃくちゃ悲しそうにしてて衝撃を受けた回もあったなぁ。

ストーリーの主軸はラブストーリーにありつつ、さまざまな要素を盛り込んで作品に厚みを出していたのも「トッケビ」の素晴らしいところ。トッケビがもたらす世の中の小さな奇跡の物語に、死神が見つめる人々の死と別れの物語。どっちもこれだけで押し切るには厳しいけど、エッセンスとして加えることで作品にとってすごくいいポイントになっているのが上手い。唸る。トッケビと死神がそれぞれ持っている習性もおもしろかった。トッケビが悲しいときには雨が降って、嬉しいときには冬の木にも花が咲く。鬼だけど角も生えてないし、どちらかというと鬼神っていう感じなのかな?死神が茶店を営んでいて、死者は現世の記憶を消すためにお茶を飲んでから天国の階段をのぼるっていう設定もおしゃれでしたね。そしておしゃれなだけじゃなく重要な意味も持っているという…!

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トッケビは炎の能力で生卵をゆで卵にし、死神は冷却能力でビールをキンキンに冷やしふたりで晩酌。という場面がちょいちょい出てきて最高だった!能力の無駄遣い。

ここが好きだよトッケビ総括:まだまだ鬼ロス真っ最中だー!

ポイントを絞って書いてきたつもりがだいぶな感じの長文になっていることからも、私が未だトッケビの余韻から抜け出せていないことは明らかなわけで。でももう放送は終わっているわけで。と、嘆いている私a.k.a.純にとっての光明が、来月3日・4日に放送されるトッケビ”召喚”スペシャルだー!

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奇しくも鬼の日・節分にオンエアされるというのも、神様の思し召しでしょうか。楽しみに待つ!最後に申し上げますが、ファランはまだ観ていませんどうもすみません。ですがスホランの上裸姿などちょこちょこ画像拝見しておりまして大変有難く存じます。