looking at nothing

ぴんなぬんma boys、映画、もろもろのハナシ。

종현에게

ジョンヒョン。お疲れさま、今まで大変だったね。

「夢にも思わない」とはまさにこのことで。事実に直面し、理解し、受け入れて。終点まで行き着いたような、いまだに行ったり来たりしているような、でも頭ではわかっていることなので、1ヶ月かかったけれどこうして残します。

誰のせいでもないよ。当たり前だけどジョンヒョンのせいでもなければ、彼に関わった/関わらなかったその誰のせいでもない。そもそも誰かを責めるようなことではなく、ただ、ただかなしいね。あなたが今いないということは、こんなにも寂しい。「寂しさと苦しさの差異はひとつの記憶だけ」あなたも十分すぎるほど知っていた感情。ほかの誰かがまるっきり引き受けたり、なりかわったりすることは決してできない。血のつながった親子だろうと片時も離れず育ったきょうだいだろうとたったひとりのパートナーだろうと、自分以外はすべて他人であるという明確な理由で、わたしの孤独はわたしだけのもの、でしかないのです。だから誰かと話して心を通じ合わせたり、なにか自分自身を表現することで、他者との境目を埋めてみたりあるいは、その境目をはっきりと認識するのでしょう。

ジョンヒョン、わたしはSHINeeがいるから毎日がたのしくて、だからあなたたちもただ幸せでいてくれればいいと、そんなことを当たり前に、だけど本気でいつも考えていました。でもそれは、わたしがわたしのものさしで計った目方より簡単なことではない、というか、わたしがのんきに願うことはある人にとってはとても切実で、なかなか手が届かないことなのだと、改めて気づかされたのです。

生きるって、なんだろうね。息を吸って吐いて心臓が動いている、ただそれだけを指すわけではないことくらい、わたしにもわかるけど。

誰にだって得手・不得手というものはあって、たいていの不得手はやらなければいい。そうやって逃げてしまえるけど、生きることに不得手だった場合、逃げ場がなくて苦しい。ただなんとなく生きることができない、そんな自分をよしとすることができない、真面目なあなたがとても好きです。

12月は1年でもっとも憂鬱な時期だ、と言っていた。今まで何度も何度も、憂鬱な時間を、季節を乗り越えてきたんだね。偉いよ、がんばったね。

blingblingという単語が笑っちゃうほどピッタリなくらい、ギラギラと華やかなひと。最初はそう思った。どんな曲もたちまちSHINeeの曲にしてしまう華やかな歌声、メンバーのなかでいちばん華やかな柄の衣装が似合うのもそう。でもいつからか、とてもやわらかい心をもっていて、人の気持ちに寄り添えるひとだと思うようにもなった。思慮深く聡明な5人の青年、そのなかでもひときわ相手への配慮に長けたコミュニケーションを(その相手がどんな立場で、どんな人間だろうと)行おうとする姿が、とても印象に残っている。

楽家としてのジョンヒョンもだいすき。純然たる意味合いで、不世出のアーティストだと思う。Deja-Booのステージへの恍惚、좋아で軽やかになる心、Lonelyの感傷さえ、すべてジョンヒョンが音楽に昇華させて表現したもの。Viewの歌詞が見せてくれる美しい景色をずっと覚えている。だから、彼の音楽を曲解するようなことだけは絶対に認められない。

生きることに、運命も偶然もない。すべて選択の結果があるだけ。そして彼の選択は、悪でも罪でもない。わたしが嫌だと思う、その気持ちひとつだけ。永遠はない、と思い知りつつも、彼の選択の結果を経た今を過ごしながらなお、なくなるものは何もないのだと気がつく。だって、そうでしょう。あるべき未来なんてものはない。だけど彼が作った音楽は消えない。写真や映像や、他の人よりかなりの数が世に残されているそんなものたちも全部、そのままありつづける。だからできるだけ、過去形にする必要がないものは、過去形にしたくない。ジョンヒョンはSHINeeのメンバーである。ジョンヒョンは素晴らしいアーティストである。たくさんの人がジョンヒョンと彼の音楽を愛している。わたしも愛している。それぐらいのあがきは、許してほしい。

ジョンヒョンに見てほしいものがたくさんある。聴いてほしい曲だって、もっと知ってほしい日本語の表現も。それらが頭にふと浮かんでは、もうジョンヒョンがいないという事実に愕然とする。でも、いないということは、同時にどこにでもいるということでもあって、今ならわたしの見るもの聴くもの感じるすべてをジョンヒョンと分かちあえる。こんな風に考えるとは思わなかった、ふしぎでせつなくてあたたかい気持ち。話したこともない、でもずっと見守ってきたあなたのこと、あなたの時が止まっている今も、いつも思っています。

あなたがたくさん悩んできた、幸せになるということ。今はもう幸せが、ふかふかの大きいクッションみたいに、あなたを受け止めてくれますように。あなたもまた、少しも躊躇せずその幸せに飛び込んでいけますように。

종현아,수고했어요.고생많았죠.넌 잘했어요.


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SHINeeがメンバーたちによる合議制のグループでよかった。いつだって彼ら自身で進む道を決める。それがこんな状況で役に立ってしまうなんて、これほど皮肉めいたこともないのだけれど。わたしは今までもこれからもずっと、SHINeeの5人がだいすきだし、この5人だからこそSHINeeというグループをすきになった。その気持ちがどうにも揺るがないので、彼らが下すどんな決断も、尊重して受け入れられる。花道だけ歩かせてあげたいのがファン心理だけど、彼らは自分たちの進路を自ら行く。そんな彼らに対して、わたしはせめて、行く道を、足下を緑色の光で照らしてあげられればと思う。そうして彼らが振り返った先に、ジョンヒョン、あなたもいるんだよね。

'종현은 최고의 아티스트 입니다.'会社が出した文章、まだ悼むことなど到底できなかった心が、ジョンヒョンを過去のことにしないこの一文に、すごく救われた。変わらないものはそのまま抱いていていいと言われた気がしたから。どうかSHINeeを今のまま尊重して支えていってください。

人はみんなひとりだから、誰も孤独にならないよう、支え合っていられればいい。当たり前のことは、いちばん難しくていちばん大切だ。だから、悪戦苦闘しながらわたしは、生きているから。


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P.S.

シーズングリーティングが今日届いた。あなたのいない時間が進んで、やっぱり今もふしぎだけど、理解できなくても認めているよ。封を開けて笑ってしまった。去年そうだったから、今年もそんな予感がしていた。ジョンヒョン、よろしくね。今年も。


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